最近、このツイートが少し注目されました。
今の個人ブロガーさんはまず「どうすれば有効な被リンクを継続的に獲得できるか」の解がないとビジネス的には厳しい気がします。今はまずドメインパワーがないと、どれだけ良い記事を書いてもSEO的には最初の時点で「足切り」されるイメージがあります。土俵にさえ立たせてもらえない。
— まるぼう@アフィリエイター (@onemorestepyk) February 16, 2022
なので、もう少し掘り下げて書いてみようと思います。
ちなみに私まるぼうは、過去にアフィリエイトで累計8,000万ほど稼いだ後、度重なるGoogle検索アップデートの影響をもろに受けて専業を引退した過去を持ちます。
今はWEBマーケティングのひよっこ程度の立ち位置で、もはや大したことない存在ですので力まずユルくお読みください(笑)。
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SEOはかつて「良い記事」で個人が勝てた時代があった
ブログで稼ぐための最重要課題は、どうやって検索アクセスを増やすことができるかというSEO(検索エンジン最適化)が中心となります。
最近SEOに取り組み始めた方にはイメージしづらいかもですが、2017年くらいまではSEOで個人のブログやアフィリエイトサイトが大手企業サイトとも堂々と戦えていました。
求人、クレジットカード、キャッシング、保険、エステ、脱毛など稼げる激戦ジャンル、金融系や健康系も含めたすべてのジャンルで、です。
例えば私自身、最も稼いでいた時期には「自動車保険おすすめ」「自動車保険ランキング」「自動車保険比較」などの美味しいキーワードですべてトップ3に入ってました。
その頃の最高月収は約755万円、最高年収は約4000万円でした。
私の専業アフィリター時代のまとめはこちら↓
その絶頂期、私は被リンクやドメインパワーなんて全く考えておらず、施策は何も行っていませんでした。
心がけていたのはコンテンツのわかりやすさ、サイトの見やすさ、使いやすさのみ。
それでも検索順位とアクセス数は徐々に上がっていき激戦区でも企業サイトを押しのけて美味しいポジションを確保できました。
おそらくサイトの滞在時間や直帰率の低さ、1ユーザーあたりの平均ページ閲覧数などの「よく読まれているシグナル」がドメインパワーに反映されて上位表示を実現していたのだと思います。
心の底からそう信じられた時代があったんです。
「まごころSEO」なんて唱える女性アフィリエイターさんもいましたね。
私のみならず、同じように個人アフィリエイトで高収益を実現する人はたくさんいました。
個人アフィリエイター有志によるイベント「アフィロック」がさいたまスーパーアリーナで開催されたのもこの頃です。
個人アフィリエイターが最もアツい時代でした。
しかしその後、状況は変わります。
まず、不適切な健康情報がGoogle検索をハックした「WELQ騒動」をきっかけとする2017年末頃の健康アップデート。
そして「アフィリエイト業界の命日」と言われる2018年初め頃のアップデートでは金融と健康ジャンルで劇的な変動が起き、後にその影響は他ジャンルにも拡張していきました。
「アフィリエイト業界の命日」の詳しくはこちら。「Googleの中の人」を称する怪しい者は数多く現れましたが、この方だけは完全に本物だったと今ならわかります。 https://t.co/FaYbmChHft
— まるぼう@アフィリエイター (@onemorestepyk) February 15, 2022
これらの変化を簡単に言えば、SEOでは「何が書かれてるか」より「誰が書いてるか」が重視されるようになった、だと思います。
具体的にはSEOにおける被リンクの重要性が高まり、YMYL(お金と健康ジャンルにおける権威性重視)、E-A-T(専門性・権威性・信頼性の重視)、サイテーションなどの概念も加わりました。
このあたりを機に個人ブロガー、個人アフィリエイターはSEOにおいて厳しい戦いを強いられるようになっていきました。
SEOは「現実世界の信頼性をGoogleに示すもの」へ
SEOの歴史の流れをシンプルに区切るとこんなイメージだと思います(参考:SEOの歴史と令和時代のSEO)
①被リンクの時代→②コンテンツの時代→③信頼性の時代
①被リンクの時代(~2011年頃)
Google検索が登場して2011年頃までのSEOは「被リンク全盛期」とも言える時代でした。
被リンクによるサイト評価は学術論文の引用の考えから来てると言われています。
「多くの論文に引用されている論文は価値が高い」という考えにならい、「多くのリンクを貼られてるサイトは価値が高い」とみなし、サイト評価の重要指標になったと言われています。
しかしこの頃はまだGoogle検索アルゴリズムも未発達で、被リンクを自作自演したり、販売したりという今ではアウトな手法もやりたい放題でした。
ペンギンアップデート、パンダアップデートなどでこうしたスパム行為や低品質ページへのペナルティ対処が徐々に行われるようになりました。
②コンテンツの時代(2012年~2017年頃)
SEOにおける被リンク偏重の流れを脱すべく、Googleはコンテンツ重視のアルゴリズムに舵を切ります。
つまり「ユーザーによく読まれるコンテンツ」をより優遇するようになります。
しかしコンテンツSEOも対策が進み、今度はコンテンツの長文化・大規模化が流行するようになりました。
その象徴的な出来事がDeNA社による「WELQ騒動」です。
DeNA社が運営する医療情報サイト「WELQ」が「肩こりは幽霊のせいかも」など不正確な情報を含むコンテンツを大量投下して検索上位を多く占めるようになり、大きな社会問題となりました。
③信頼性の時代(2018年頃~現在)
こうしたコンテンツSEOのハックに対処すべく、Googleはまた新たな方向に舵を切ります。
「信頼性の重視」です。
結局、世の中のありとあらゆる情報の何を持って「良い情報」とするかはAIには判断しきれないし、「読まれるコンテンツ」だけだとハックされてしまう。
だからGoogle検索は「誰が言うか」に舵を切った。
現実世界でも「何を言うか」より「誰が言うか」が尊重される局面って多々あるじゃないですか。
おそらく今のGoogleはそれをWEB上でやろうとしている。
そして「信頼性の時代」では改めて被リンクの重要性が高まりました。「また被リンクの時代へ回帰した」と言う方もいます。
しかし今の被リンクはAIによって精密に評価されています。スパムリンクの排除・ペナルティ化はもちろん、リンク元との関連性なども細かく見ています。
「E-A-T」(専門性・権威性・信頼性の重視)という概念も加わりました。
今のGoogleは「被リンクを評価する」というより「被リンクを通じてあなたの社会的信用を評価する」と考えたほうがしっくりきます。
まだ技術としては完全ではないながらも、Googleは「現実世界の信用」を検索結果に反映させようとしているのだと感じます。
もうほんと、仰る通りです!
— おおき/SEO/デジタルマーケティング (@ossan_mini) February 12, 2022
今のSEOでは現実世界の信用、信頼をGoogle検索アルゴリズムに証明する必要がある。
そしてその具体的な方法は、有効的で意味のある継続的な被リンクが今は中心である。
私はそう解釈しています。
ブロガーさんへ。あなたはどうやってGoogleに「信頼性」を示しますか?
前置きが長くなりました。本題です。
「ブログを始めたい」「アフィリエイトで稼ぎたい」という方へ問いかけたい、私が今のSEOで最も重要だと思うこと。
どうやってGoogleにあなたを信頼・信用してもらいますか?
言い換えれば、有効的な被リンクをどうやって継続的に獲得しますか?どうやってドメインパワーを上げますか?
今SEOで稼いでるブロガーやアフィリエイター、サイト運営者はこの問いに対するそれぞれの答えを必ず持っているはずです。
被リンク営業、リンクを貼られる仕組みを持ったコンテンツ、大手企業のサブディレクトリ活用、ブラックSEO(自作自演の被リンクや中古ドメイン活用)など。
真っ当なものから裏ワザ的、スパム的なものまで色々あります。
Googleは記事の内容以前にまず「あなたは何者ですか?」を知りたがっています。
今は昔と違い、ただ「良い記事」を心がけるだけでは多くの場合、不十分です。
Googleからの信頼とドメインパワーを上げるための具体的戦略と実践、検証が必要不可欠だと思います。
SEOは「キーワード選定」や「ユーザーの意図に応えるコンテンツ設計」等ももちろん重要ですが、今はこの「信頼性の証明」こそが最重要だと思います。
ここに対する答えや方針を持たなければ、今のSEOはどれだけ良いコンテンツを作ろうと勝負の土俵にさえ立たせてもらえないと思っておいたほうが良いです。
どこの誰かもわからない人の話に、世間が簡単に耳を貸さないのと同じですね(きつい言い方ですみません)。
なので「良いコンテンツを作ろう!」と同じくらいの熱量で「自分はこういう者です!」とその信頼性をGoogle検索アルゴリズムに示す必要があると思います。
ひとつの参考として、私もお付き合いさせていただいてるWEBマーケティング会社「NYマーケティング」さんの被リンク獲得戦略やSEO論もご紹介しておきます。
リアルビジネスをされてる方は、その信用やネットワークを被リンクの形で自然にWEB上に表現していける可能性があると思います。
ただ無名・匿名の個人ブロガーがこれを実践していくのは正直ハードルが高いと思います。
ひょっとすると「まずは家でパソコンをカタカタ打つだけで完結させようとするのを止め、リアルネットワークづくりに励みましょう」という話から始める必要があるかもしれません。
もちろん、サイトアクセスを稼ぐ方法はSEOのみではありません。
「継続的にアクセスや見込み客を集められる」のがSEOのメリットですが、アクセス獲得にはそれ以外にもSNS、動画、広告など様々な経路があります。
アクセスアップはSNS、動画、note、メルマガなどに委ね、ブログはファン化や商品成約の場「母艦」として位置付けて結果を出されてるサンデーさんのような方もいらっしゃいます。
こうした具体的戦略が欠けてると、せっかく自分の人生の貴重な時間とお金を費やして夢を持って始めたWEBビジネスがすぐ頓挫しかねません。
どうかご留意いただければと思います。
終わりに~人生の貴重なリソースをお大事に
「信頼性」を重視する今のSEOは決してイージーではありません。
しかしなぜか最近、それと反比例するかのようにブログやアフィリエイトに夢を抱かせるようなサービスやコンテンツがまた増えてきた気がします(広告もいっぱいですよね)。
ただ私が体験したかつてのアフィリエイトバブルの頃とは以下の2点で違いを感じます。
- 現在、個人がブログで稼ぐための難易度はかなり高い
- 「稼げるノウハウ」というより、実情から離れた「稼げるように見えるノウハウ」が多い気がする(FXのように)
もし「使えないとわかってるツルハシ」を売るために夢を見せている人がいたら?インフルエンサーとしての自分の価値を高めるためにブログやアフィリエイトに安易な希望を持たせようとしてる人がいたら?
そして、それにのせられて人生の貴重なお金と時間を無駄にする人が増えてしまうとしたら?
そんな引っ掛かりを感じたので、今回私なりの体験談と見解をまとめてみました。
もちろん今回のお話が「実情」「正解」などと断言するつもりはありません。
またハードルが高かろうと今もブログ、アフィリエイトで稼いでる方がいらっしゃるのは確かです。
遅くなりましたが収益報告更新です♪健康が一番
2022年1月アフィリエイト収入報告 ゴルフ初体験 https://t.co/tRifx7ptTQ— 半兵衛@うさぎ侍 (@hanbei3104) February 18, 2022
WEBマーケティングは日々進歩し、大きな夢を掴む方はこれからも出てくることでしょう。
ブログやアフィリエイトに取り組む際は、今回のお話を頭の片隅にでも置いていただけると幸いです。
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